子宮脱は、骨盤の中にある子宮を支える筋肉が緩んでしまい、子宮の一部または全部が腟から脱出してしまう病気です。子宮の前方には膀胱、後方には直腸があるため膀胱、直腸などが一緒に下がってくることが多く、骨盤臓器脱と呼ばれることもあります。
子宮脱の治療にはペッサリーリングによる保存的治療と手術療法がありますが、前者は腟炎やおりものの増加、出血などの症状が起こることがあり定期的な管理が必要です。
子宮脱を根本的に治療するためには、手術療法が必要となります。
当院では2022年4月より、保険診療で腹腔鏡下での子宮脱に対する手術が可能となります。
一般的な腹腔鏡手術と同様に、腹部数カ所の小さな創から手術を行います。
子宮筋腫や卵巣のう腫などの疾患があっても対応ができ、開脚制限などの理由で腟からの手術ができない方にも対応が可能となります。
体への負担は小さく、痛みも軽微ですみます。
また、当院ではその他の膣式子宮全摘術、中央膣閉鎖術などの術式も対応が可能です。
患者さん個々の状況によって適切な術式は異なりますので、患者さんと担当医で相談しながら適切と思われる治療方法を選択していくことになります。
受診の際には、どうぞお気軽にご相談ください。