医療法人 慈桜会 瀬戸病院

瀬戸病院ブログ

各クラスの様子や栄養科から季節のレシピなどをお伝えいたします。
2021.3.31 栄養科より

妊婦さんへ 栄養科よりメッセージ6

こんにちは、瀬戸病院 栄養士です。

 

コロナの影響で母親学級が出来なくなって1年がたちます。

 

なかなか妊婦さんへの食事のお話をする機会がなくなってしまい、残念です。

 

最近、妊婦さんの体重増加についてのニュースがあり、皆さんにもお伝えしていきたい内容だなと思い、書かせていただきました。

「何が変わった」のかというと、妊娠中の体重の増加の目安が変わりました。

 

 

従来の妊娠中の体重増加の指標より「増量」を促すような形となりました。

今後、母子手帳などの記載にも反映されるとのことです。

 

 

もともとは「妊娠高血圧症候群の予防」の観点で始まった体重増加の目安ですが、「胎児の健康への着目」「低出生体重児の増加」などの背景を受けての「増量」となったそうです。

 

この、「胎児の健康」や「低出生体重児の増加」という観点がとても大切なので、次回以降に少しお話させていただきますね。

 

 

ここ数年、「痩せ妊婦」の増加について、いろいろ目にする機会も増えていると思いますが、「国民健康・栄養調査」の統計がもとになっています。

 

 

最新の令和元年の調査結果でも、BMI<18.5の「痩せ」の割合は男性3.9%、女性11.5%でここ10年間大きな変化はないそうですが、20歳代女性の「痩せ」の割合は20.7%と高い割合を示しており「約5人に1人」が痩せに該当するという結果です。

 

また少し古いデータですが、平成29年では、女性が抱える痩せの課題と「朝食の欠食率」の関係性について日本栄養士会が指摘をしており、痩せの割合が高い20代女性の欠食率は23.6%との報告もあります。つまり「約4人に1人」は朝ご飯を食べていないことになります。

 

ここまで読んで、気づかれたと思いますが、大切になってくることは、「体重を増やすこと」だけが大切なことではなく、「何をどう食べて、赤ちゃんやお母さんの栄養にしていくか」がとても大切なことになってくると思います。

 

これらの事を踏まえて、当院では「痩せ妊婦」の栄養指導にも取り組んでいます。

「痩せているのに栄養指導??」と構えず、一緒に「食べること」を考えていきませんか?

 

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